Q.
薬局を経営しておりますが、蚊の侵入が多くて大変困っております。昨年は、店内に液体蚊とり器2台を設置したり、店頭に外灯を付けてそちらへ蚊を集め店内への侵入を減らそうとしたり、蚊用の電撃殺虫器を取り付けたり、殺虫剤をかけたりとしましたが、あまり効果がありませんでした。今年は、入り口付近に、蚊取り線香を焚いておりますが、それでも効果がありません。ひどい日には、店内で液体蚊とり器により、30平方cmに20から30匹の死骸が散乱します。薬局ですので、衛生上よろしくないでの何とかしたいのですが、これ以上殺虫剤を増やしても意味が無いのではと悩んでいます。 蚊は人体に関しては、その人の発する二酸化炭素や体温で集まってくるとのことですが、店頭への集積は、その明るさで集まると考えてよいのでしょうか?もしそうであるならば、店内からの光の漏れをできるだけ減らして、店頭の外灯を消した方がよいのではないかと考えますが、いかがなものでしょうか?また、殺虫剤等は、虫を殺す効果はあるけれども、その中に虫を集める香料的なものが入っているのではと思われます。もしそうであるならば、液体蚊とり器や蚊取り線香を焚かない方がよいのでしょうか ?店の裏が公園という立地条件もあり、蚊が寄り付くのは仕方ないのですが、少しでも減らしたく考えております。
A.
人を刺す蚊の仲間では、イエカは光に集まる性質があります。特に紫外光(青白い光の蛍光燈など)を好みます。逆にヤブカは昼でも活動しますので、光はあまり関係ありません。また蚊取り線香等には蚊を寄せ付ける香料は入っていません。むしろ、蚊の忌避性をも成分が入っており、蚊は死ぬ前に逃げ出すのです。駆除の工夫ですが、これはやはり蚊の発生源を断つしか方法はありません。ヤブカの幼虫はよく台所の排水口の部分でも羽化しますので、ここに殺虫剤をまくと有効です。また、庭木がある場合は下草をよく刈って水溜まりをなくしておくことや、古い池などには魚を飼ってボウフラを食べさせるなどの工夫も必要です。ヤブカの幼虫は少し湿っているだけでも生きていられるので、家の周りをきれいにしておくことが大切です。 (蚊の研究室:池庄司敏明)