Q.
蚊が生態系っていうものにどういういう影響を及ぼしてるというんでしょうか? 蚊の存在理由は一体何にあるんでしょうか?是非 教えてください 。
A.
蚊は人間にとってやっかいな生物というイメージがあるようです。マラリア、黄熱病、フィラリア、デング熱など、確かに蚊が媒介する病気は多く存在します。 しかし、人間を吸血する蚊は全体の中のほんの一部で、メスが産卵のために吸うに過ぎません。 蚊は自然界で重要な役割を担っています。幼虫のボウフラは水中の有機物の分解に貢献しています。通常、水中の有機物はバクテリアによって分解されることが多いのですが、その場合バクテリアの排泄物によって水は汚れてしまいます。同時にバクテリアが増えすぎると水中の酸素が消費されてしまい、生き物が住めなくなってしまう可能性もあります。ボウフラは有機物だけでなくバクテリアも食べ、呼吸は空気中から行うのであまり水を汚しません。蚊は病気の媒介もしてしまいますが、汚い排水溝の水の浄化もするのです。蚊の成虫は植物の花粉の媒介も行います。 (蚊の研究室:池庄司敏明 コンテンツプロデューサー:赤池学)