Q.
止まっているところと飛んでいるところしか見たことがありませんが「人間が周りに居ないときにはきっと歩くのだろう」「いやいや蚊は歩かないよ」職場で皆すっきりしないのです。どうか教えてください。
A.
もちろん蚊も歩くことができます。人間に近寄ってくるのは、メスが産卵のための栄 養を得るために血を吸う時だけです。ぐずぐずしていると蚊もたたかれてしまいますから、血管を狙うために蚊にはいろいろな機能が備わっています。蚊の体にはさまざまなセ ンサーがあり、あごひげにあるセンサーで人の息に含まれる二酸化炭素を察知したり、体 温を感知したりして近づいてきます。あるいは血管の中の血の流れる音(超音波)を察知 してどこに止まって針を刺せばよいかも探っています。そのため、人の体の上でうろうろ するようなことはありません。狙った場所にほんの数秒止まって見事に血を吸うのです。普段は樹液や花の蜜を吸っていますので、敵が襲ってこないような状況であれば歩く時もあります。 (蚊の研究室:池庄司敏明 コンテンツプロデューサー:赤池学)