Q.
『羽蟻』と『白蟻』の関係ってなんですか?以前、羽蟻がいると白蟻も発生するというようなことを聞いた事があるので、少し心配です。また、山林と言っても過言ではないようなところに家がある為、家の周りには木や雑草などかなり豊富にあり、空気はおいしいものの湿気が多い為、いろいろな害虫達とも共存状態です。(蚊・蜘蛛・ムカデ・蛾・・・・etc)春先には黒蟻も家の中を行進していることもあります。y黒蟻も同様に、白蟻と何か関係しているのでしょうか?今のトコロ、『白蟻』を目撃したわけではないのですが、今後のコトを考えると、何か手を打っておいた方がいいのではないかと思い、メールさせていただきました。よろしくお願いいたします。
A.
日本では、家屋などに被害を与えるのは主としてヤマトシロアリとイエシロアリの2種類です。yヤマトシロアリは全国的に分布しており、木造建築物に被害を及ぼしています。y乾燥に弱く水を運ぶ能力がないので、被害は梅雨時から10月頃にかけて集中します。yこれに対してイエシロアリは最も被害の激しい種類で大きな巣を作ります。水を運ぶ能力があるため建物全体が被害に遭うことも多いのです。yyこの種は1月の平均気温4度以南、本州の神奈川県以西、四国、九州などに分布しています。yyyyy日当たりの悪く湿気の多い、暖かな場所が被害を受けやすいといえます。y家屋でいえば、北側の水回り(風呂場、洗面所、トイレ、台所等)です。庭木から家に移ってくる可能性もありますので、早期発見の対策としては、まずアリ道はないかを調べることです。yシロアリは地面などにトンネルを作って家屋に侵入するので、建物の基礎や土台の表面に土などで出来たトンネル状のアリ道がないかを観察してみましょう。次に羽アリはいないかも重要です。y4~5月ごろの昼間、木材から黒い羽アリ(ヤマトシロアリ)が飛んでいたり、6~7月の夜に黄褐色の羽アリ(イエシロアリ)が電灯に飛んできたら近くに巣がある可能性があります。y防除法としては、まず床下を乾燥させるためには、文中にあるように換気扇などを設けて風通しをよくすることが大切です。さらに家屋の周りには木材を放置しないことです。y次に風呂場、洗面所、台所、便所などからの水漏れをなくすことなども大切です。化学的防除法にはシロアリ用薬剤を床下の土台、土壌等に全面噴霧する方法などがありますが、シロアリ駆除の専門業者に相談することをお勧めします。y (シロアリ研究室:松本忠夫 コンテンツプロデューサー:赤池学)