Q.
初めまして。普段はあまり虫に興味は持たないOLですが、楽しいホームページを見つけて、先日みた蜂のことを思い出し、お便りしました。y先日、花模様のパラソルの下でお茶を飲んでいた時にふと上を見上げると蜂が3匹、そのプリントされた花から花に飛びまわっていました。よく観察していると、花の真中の花粉などがある場所に飛び降りている様子でした。yそこで質問なんですが、蜂は視覚で花をとらえて蜜を取りにいっているのですか?(私は、花のいい匂いにつられていると思っていたのですが。)ちなみに、その状況は以下のとおりでした。 ・場所:伊吹山山頂 ・天候:晴れ ・蜂:ミツバチかどうかはわかりません。いつも見るものよりも大きいように感じました。y ・パラソル:青地に実物大の白いマーガレットがいくつも描かれているものです。 なぞが解けるのを楽しみにしております。
A.
昆虫は花の色や形、匂いにも誘われて花を訪れます。ミツバチは主に嗅覚で花のありかを見つけ出しますが、視覚ももちろん使っています。y 昆虫も色を見分けることができます。しかし人間の色覚と全く違います。昆虫に知能と色覚があることは、ミツバチを使った実験で証明されています。yいろいろな色の紙を置いて、その中の一つだけ、たとえば青い紙の上にだけ砂糖水を入れたガラス皿を置いておくと、ミツバチはやがて学習して青い紙の皿に集まるようになります。こうした学習をしたミツバチは、砂糖水を置いていなくても青い紙に集まるようになります。 ところが青い紙を赤い紙に置き換えた実験では、ミツバチは赤い紙を区別できないこともわかりました。yミツバチの色覚は紫外線を見ることができますが、人間は可視光線以外は見えません。yyミツバチの見ている紫外線の世界では、私たちが見ている花とは全く違う花の姿が見えているはずです。おそらく集まってきたミツバチは近辺でパラソルと同じ色の花などから蜜をとっていてそれを学習したのでしょう。y (ミツバチ研究室:佐々木正己 コンテンツプロデューサー:赤池学)