Q.
蚊に最後まで吸わせるとかゆくない?
A.
私たちの血を吸う蚊の口はいくつかの部分からできています。血を吸うポンプの役割をする管、ナイフの代わりをする1対の大顎と1対の小顎、唾液を出す上咽頭の6つです。蚊の針は穴をあけるのでなく、薄いノコギリで細いすき間をあけるだけなので、傷口はすぐにふさがりほとんど跡を残しません。こうして皮膚に入り込み、唾液を注入して、麻酔を行ないます。これが体内に入ると一種のアレルギーを起こしてかゆみの原因になります。同時に血を固まりにくくする液を入れます。そして上唇(ポンプの役割をする管)で血を吸います。ただし蚊が自分で出した唾液をすべて吸い取れるわけではなく、微量でも残ればかゆみの原因になります。血を吸っている間にも唾液はどんどん体内へ入ってしまうので理論上はそうですが、あまり期待はできかもしれません。 (蚊の研究室:池庄司敏明 コンテンツプロデューサー:赤池学)